前回は、腫れの経過を紹介しました。
個人差があるので、個人的な感想になっていますが、全員がこういう状況ではありません。
私に限った話なのですが、「こうなるかもしれない」と言う風に前もって構えておけば、防げることもあると思います。私は未知の世界すぎて、不安で術後鬱のようになりかなり落ち込みました。
入院前
入院日や手術日が決まり色々と準備が始まった時からか、少しずつ実感が湧き始めてブルーになったりと、精神的に不安定になっていました。
でも、それは手術が不安とかそういうことだけの理由ではなくて、夜勤やお仕事の内容、立場からのプレッシャーなんかに、かなり精神的にもきつかったので、追い打ちをかけていたんではないかと思います。
入院する1週間前くらいには大きなミスを2度もやってしまって、身も心もいっぱいいっぱいでした。実体験から、入院前には極力関係のないことで、ストレスを溜めないように努めた方がいいのかもしれません。
入院してから手術前まで
入院してからは仕事を休めるという開放感がありながら、手術の内容を聞いて"綺麗になれるかも"ってワクワクしたり、初めてのことだらけでかなり緊張もしていました。
不安もいっぱいあったし、他の人と共同生活を送るとかもそうだし、手術後のことが未知の世界すぎて予測できなかった。そのために、いろんな想像を膨らませていました。
そして、私は特に夜勤務めの恩恵を受けて、寝不足でした。あとは、朝6時に起床できるかなとか、今思えばどうでもいい心配とかしていました。
そして、手術後の鼻の変形とか、全身麻酔で次は目が覚めるかとかも心配してました。
手術から術後1週間
手術後は気持ちが悪いとか熱いとか、鼻づまりで呼吸できないとか、体の異変に悩んでいました。
苦しくて何度も死にそうになると言うか。ご飯も食べれないし、水も飲めないし、鏡で顔を見ればパンパンに腫れているし。「ご飯を食べろ。水を飲め。」と先生や看護師さんからのプレッシャーも日に日に増していくし…
普段から水をあまり摂取しない自分としては、うまく摂取することができなくて、脱水症状が続いて点滴がなかなか外せず。ご飯もまずい飲み薬のせいもあって、身体が拒否して食べたくない。そのせいで身体が弱っていくとともに、私の精神も弱っていきました。
個室から相部屋に移動して、"ご飯中を見られるのが嫌、この腫れている顔も見られたくない"と言う状況で、カーテンを閉めてこもるようになりました。
先生には「厳し言い方するけど病人みたいにしないで」と言われて、辛かったです。したくてしてるわけでもないし、むしろこんなはずじゃなかった。病名がある以上、病人なのですが?と逆ギレしたくなるくらい、先生には苛立ちました。
看護師さんの「大丈夫?」って言う他愛もない会話の中の優しさでも、泣きそうになるくらい精神が不安定になっていました。鼻づまりのせいで泣けなかったけど、もしかしたらあの時、泣いていればストレスを発散できて、少しは明るくなれたのかなとか思ったりします。
術後2週間
これぐらいの時には、体の水分量が20%と言う死にかける状況下になっていて、精神ももっともっと暗く落ち込んでいきました。
自分のベッドにこもりっきりで、映画を見たり動画を見たり、ご飯の配膳のときと歯磨き、診察以外は外に出ないと言う生活を送っていました。
いない時に悪く言われてるんじゃないかとか、要らぬ妄想なんかも広がっちゃって。他の人への小言や文句も、聞こえるだけでストレスが溜まっていって、慣れない他人と一緒の共同生活することも疲れていきました。
一人っ子で自分の部屋があって、一人になりたい時になれる場所がある暮らしを生まれてからずっと続けていたことで、病院ではその暮らしをすることは簡単なことじゃ無く、一人になる時間や場所をすごく探していたし欲していました。
話すこともストレス発散になるけど、この時は話せなかったし、話す相手もいなくて、食べたいご飯も食べれないってもうストレスしかない状況でした。
もう何もかもがどうでもよくて、何もしたくないし、喋りたくもない。
先生には「入院してから笑ってるところ見たことない」って言われましたけど、病みまくってる私に笑顔を作ることすら難しい時期でした。
家族と話していても、面白いって心から思えなくなっていて、ベッドでただただ横になりながら何時間も、外を眺めていられる精神状況です。ぼーっと何も考えずに外を見ていられることが苦痛じゃない。むしろずっと見ていたいくらいに思っていました。
退院してから2週間
ずっと帰りたいと思っていて、やっと退院していつものお家へ帰ってこられるようになりました。これで心も体も良くなるかなって思っていたけど、そう甘いものではありませんでした。
病院は全てを知っていて、どう言う状況なのかも知っている。だから優しくもしてくれるし、考慮もしてくれる。でも、社会に出れば誰も自分の状況を知らない。説明するのも面倒だし、考慮なんてしてくれるはずもなく、術前のように接してくる。
これにもかなり辛い思いをしました。わかっているはずの家族でさえ、厳しいと思ったくらいです。自分のことは自分でしなくてはいけないけど、辛い。何度も泣きそうになりました。そして、外では喋ることが怖かったです。
会社がシフトを作成し、次の月から復職になりましたが、シフトが術前のような12時間労働で初日から2連勤の夜勤。もう、この時点で心が折れそうでした。
会社に行くだけで息切れして、もう疲労困憊。苦手な人だらけでお仕事しないといけないし、もう精神が落ち込みまくっていた私としては限界で。
結局、早退し次の日から再休職を選びました。仕事の内容もトラウマになっていて、弱っている心には、かなりのストレスになっていたようです。
術後1ヶ月
仕事を休職して、できる家事をして体力をつけるように努めました。
お母さんには「暗いよ」って何度か言われて、あの時も笑えていませんでした。
お仕事のことを考えなくて良くても、メールでのやり取りを毎日しなくてはいけなくて、メールが来てるかなとか思ったらそれもストレスで。完璧にストレスフリーで休めてはいませんでした。
腫れが引いて来て、顔を見る回数が増えて一番お気に入りだった鼻の変形があらわに。お気に入りだった鼻は今では一番嫌いな鼻に。
ブサイクすぎる自分の顔に、鏡を見たくないと追い討ちのように、ここでも心を病ませました。元の顔が美人だったわけではないですけど、見慣れていたし気に入ってた。
だから顔の印象が変わりすぎて、ショックを受けていました。誰にも見られたくないって外に出ることがますます怖くなりました。
いろんな方向から勝手に、自分で攻撃して心を病ませていきました。
体力は固形物を食べれるようになってから、徐々によくなり、食べ物へのストレスが解消されました。
精神面も少しながら食べれるようになってから、徐々に回復していきます。でも、不安もいっぱいあったり、父親との関係とかでストレスは拭えませんが、最初の頃よりはマシになっていきました。
お風呂にゆっくり入ったりして、リラックスするようになったこともいい影響だったかもしれません。
術後2ヶ月
この頃から物欲がふつふつと。
元から買い物中毒なところがあって、制御しながら買いすぎないようにしてるんですけど、この時は好きなものを買おうと買いまくりました。もちろん、予算を決めてですけどね。
それが結構良かったのか、ストレスを発散できたようで心も少しスッキリしました。
泣くこともできず、同じ境遇の人と話をすることもできなくて、心が病みまくってましたが、大好きな買い物をすることで、いろんなことに興味を持てるようになりました。
それまでは何もしたくないと、ダラダラぼーっとテレビを見る毎日。でも、買い物するようになってから、ブログも書くようになったし部屋の模様替えをしたり、自分の部屋で過ごす回数も増えて、オシャレしたいとか、メイクしたいって思うようになりました。
父親にやんや嫌味を言われるようになったので、早く働きたいと思ってはいるものの、復帰できるのか不安がかなりあります。
コンサートとか旅行とか買い物とか、したいからお金は必要なわけで、働かなければいけない。
先日、会社に行って復職の話し合いをした結果、日勤で対応してくれて"新入社員と思って対応するよ"って言ってくれました。
夜勤のチームのメンバーはあまり得意ではないし、夜勤の状況から荷が重すぎるので、日勤に行けて良かったです。役職も取ってくれたし、気楽にお仕事できそうです。
3ヶ月の休職で、限界だったお仕事から一旦離れることで、リフレッシュできました。もしかしたらちょうど良かったのかもしれません。復職して見ないと良かったのかはわかりませんが、辞めるにも次のプレート除去までは働かねかれば…
振り返って
私は術後どれだけ大変か、どれだけ精神的にも負担になるかを予想することができず、ネガティブやショックなこと、プレッシャーに飲み込まれて見事に病んでしまいました。
みんながみんな、こうなるわけではありません。たくさんのことが重なって、私はこうなりました。
でも、これから受ける人がこれを読んで、こうなる可能性もあるということを把握しておけば、対策することができるかもしれません。
例えば、好きなことで発散するとか、会話をするとか、鼻が詰まっていなければ辛い時には大泣きするとか、一人になれる空間を探すとか。
復職する場合には、大げさに会社に言っておいて、考慮してもらうとか。どれだけ大変か、どれだけ辛いかを伝えておくといいです。当の本人しかわかりませんから。
私がこのような記事を見つけていれば、対策をしていたのかもしれないと思います。
体力が弱ると心も弱るので、無理にでもご飯は食べておくことをお勧めします。そして術後は想像以上に顔はパンパンだし、かなり顔の印象が違くてショックを受けるので、そこも想像しすぎずに、覚悟しておけば、私のように落ち込まないかもしれません。
私は"手術しなければ良かった"と思ってしまい、いつか「手術して良かった」と心の底から思えるようになりたいです。
そしてこれから受ける方にも"手術したい""手術して良かった"と思ってもらいたい。
だからこそ、あえてマイナスとなりうるであろう、手術を体験しての私の病んだ話を書かせてもらいました。"手術しなければ良かった"と思って欲しくないので、ぜひ参考にしてほしいです。
手術以外でももし、心がしんどくなったら、
我慢しないでください。休んでいいんです。
立ち止まってもいいんです。
自分の人生は自分でコントロールして、無理しないで楽しみましょう。
自分のために生きていきましょう。